一般構造用圧延鋼材(SS材)とは?用途・性質をわかりやすく解説

機械材料

一般構造用圧延鋼材について

鉄鋼材料は、数ある金属材料の中でも最も広く使用されている材料です。
建築物や機械、設備、構造物など、私たちの身の回りには鉄鋼材料が欠かせません。

その中でも、特に使用頻度が高いのが「一般構造用圧延鋼材(SS材)」です。
SS材は安価で入手性が良く、加工もしやすいため、さまざまな分野で利用されています。

SS材はJIS規格(JIS G 3101)で規定されており、最大の特徴は
引張強さのみが規定された材料である
という点です。

「SS」の後に続く数字(例:SS400)は、**引張強さの下限値(N/mm²)**を表しています。
つまり、SS400であれば「引張強さが400N/mm²以上の鋼材」という意味になります。

一方で、化学成分については規定されていないため、製造ロットやメーカーによって

  • 機械的性質
  • 硬さ
  • 加工性

などにばらつきが生じる可能性がある点には注意が必要です。

溶接性については比較的良好な材料ですが、船舶や橋梁などの重要な溶接構造物では、
成分や靭性が規定された「SM材(溶接構造用圧延鋼材)」が使用されることが一般的です。


SS400の機械的性質

SS材の中でも、最も代表的で広く使われているのがSS400です。
ここでは、SS400の代表的な機械的性質を紹介します。
板厚によって特性が異なるので注意してください。

※数値はJIS G 3101に基づく一般的な目安です。

板厚区分降伏点(耐力)引張強さ伸び曲げ性
t ≤ 16 mm245 N/mm²以上400~510 N/mm²21%以上180°曲げで割れ・き裂なし
16 mm < t ≤ 40 mm235 N/mm²以上400~510 N/mm²21%以上同上
40 mm < t ≤ 100 mm215 N/mm²以上400~510 N/mm²17%以上同上
項目C(炭素)Si(ケイ素)Mn(マンガン)P(リン)S(硫黄)
規格値規定なし規定なし規定なし0.050%以下0.050%以下

炭素量に規定はありませんが、およそ0.1~0.2%の範囲にあることが多いです。

SS400を使用する際の注意点

SS400は非常に扱いやすい材料ですが、以下の点には注意が必要です。

  • 化学成分が規定されていないため、強度や靭性にばらつきがある
  • 高い強度や疲労特性が求められる部品には不向き
  • 重要構造物や溶接品質が重視される場合は、SM材など他材質の検討が必要

まとめ

SS400を代表とする一般構造用圧延鋼材(SS材)は、

  • 安価で入手しやすい
  • 加工性・溶接性が良好
  • 構造材として幅広く使用可能

というメリットを持つ一方で、
材料特性のばらつきがあることを理解した上で使う必要がある鋼材です。

用途・要求性能に応じて、適切な材料選定を行うことが重要です。

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